シーン042:「花鳥風月」

お当番 : しんご

  今年の夏、久しぶりにゆっくりと過ごす時間を持つことが出来た。 追われることのない時間。猛暑の中、 昼間の強い日差しや深夜の心地よい夜風を思いきり感じる自分を見つけた。 あくせくした毎日の中では、喧騒にかき消されて無意識のうちにそれらを感じる余裕が、 心のゆとりが失くなっていたようだ。

  基本的に面倒くさがり屋な私は、 「何かをして楽しむ」ことよりも「何もせずに楽しむ」ことが好きである。
  例えば、自然の中で自然を感じて楽しむこと。 気取って聞こえるかもしれないが、そんなに大したことではない。 ただそこに居て、地面に寝そべって土の温かさを感じたり、夜空を見上げたり、 きれいな花に見とれたり、海辺で波音に耳を傾けたり、優雅に泳ぐ魚の姿に目を奪われたり、 新緑の香りに鼻をくすぐられたり、稲光に心躍らせたり、黄葉や紅葉に包まれたり、 一面の雪景色に圧倒されたり・・・。

  「花鳥風月」という言葉がある。 「花」は植物を、「鳥」は動物を、「風」は自然を、「月」は天体をそれぞれ指し、 風流の対象となる自然界を指しているという。 広辞苑には「1.天地自然の美しさ 2.風流な遊び」とある。 せっかく四季ある地に生まれたのだから、 この言葉に象徴されるような豊かな感受性を持ちたいと思う。 何よりも、それらを楽しむことができる心を大切にしていきたいと思う。 慌しい日々の生活に埋もれることなく、たまにはゆっくりと花鳥風月と対話できる、 そんな生き方ができたら素敵だな、と。


  〜そんな感受性豊かな人間になってほしいと、
「花」から"葵"、「鳥」から"羽"、「風」から"颯"、「月」から"月"
・・・として、想いを託したい〜