シーン046:「演じることが好きだった?(その弐)」

お当番 : 東 勝

  (その壱からの続き)

  高校時代。サッカー部に所属し頑張っていた。一年時、高校総体で僕たち1年生の役目は 「応援」だった。サッカーでは全く芽が出ずダメな自分だったが、(どんな経過か忘れたが) 応援副団長になった。正直本命のサッカーよりも生き生きと人の前に立ち、大声を出していた。 その後、2年の夏休みあけのこと、心臓を患い? (→医者に異常でないけど「変」だと言われた。また酸素吸収量が老人並みとも・・・) サッカー部を退部した。

  その後、僕は3つの部活を兼部した。「新聞部」「美術部」そして「落研」である。 テレビのコントを集めビデオで編集していたくらい「お笑い」が好きだったため、 どうしても自分でやりたくなってしまったのだ。クラスでお笑い好きな友達に、 ほぼ無理矢理相方になってもらい、コントを作っていた。正直地味系人間だったので、 自己満足の世界で、そのコントを他人にあまり見せることなく時は過ぎさった。

  だが、唯一人前で自分のコントを見せられるチャンス「文化祭(2日間実施)」 の時期になった。それに向け僕たちは頑張ってコントを作り練習した。 文化祭当日、急に相方が「やりたくない」と言い出した。理由としては「ウケるかどうか不安だ」 「はずかしい」「あのコントのあの部分は納得がいかない」などだったと思う。 結局その日は舞台に立てなかった。次の日、「とりあえずやってみよう」「稽古したじゃん」 「人なんか気にしないで自分たちが楽しもう」とか何とかいって、なんとか相方を説得し、 なんとか舞台にあがることができた。ほとんど客も目に入らず、 頭が真っ白になりながらもコントをした。教室の1室で、教室の机を敷き詰めて作った 簡易な舞台だったが、客といっても子供づれの奥さん二人だけだったが、たった一回の公演だったが、 非常に充実した時間だった。相方もやって良かったと言ってくれた。涙がでた。 これが自分と違ったものを「演じる」ことを意識して、人前で演じた初めての経験である。 あの奥さん方の笑い声ほどうれしかったものはない・・・。